神田ポートでは、2024 年 11 月 30 日(土)より、写真家の白鳥建二による写真展「リズム」を開催します。

 

神田ポートでの白鳥さんとの出会いは、今年 3 月に神田ポート主催のイベント企画「なんだかんだ 5 」(イベントのレポート記事はこちら)で、映画「目の見えない白鳥さん、アートを見にいく」の上映会と、全盲美術鑑賞者でもある白鳥さんとの絵画鑑賞を対話の場にしたワークショップを行いました。

 

その経緯から、写真家・池田晶紀による企画とキュレーションで、白鳥建二写真展を「神田の街」をテーマにした内容で制作、発表することとなり、作品制作にあたっては2日間で約10時間近く池田のおすすめの道を歩く時間を共にしました。

 

本展は、白鳥さんの写真作品とセットで、写真家・池ノ谷侑花と映像ディレクター・菊池謙太郎によるドキュメンタリー作品も同時に展開したインスタレーション展示となっております。

 

また、12/20(金)には白鳥さんに在廊いただき、ささやかながらクリスマスレセプションも予定しております。

 

みなさまのご来場お待ちしております。

 

 

<ドキュメント>

写真:池ノ谷侑花

 

 先入観なしでこの写真たちをみて、どう思うか?を試してみたい。そもそも写真って、どう感じたらいいか?とか、食や絵や音楽と違って、わからない。という人が多い気がしています。これを仕方がない。で、済ませるわけにはいかないのが、写真家の気持ちとしてはあるんです。では写真とは?という定義の話になってしまうのですが、わたしの考える写真とは、「みんなのモノ」であり、それは「時間」のことを意味します。そこで、これらの写真を撮ってきた白鳥さんの写真をご覧ください。何が写っているでしょうか?街、人、道路、光、車などなど…。神田の街を約5時間くらい歩くことを2回行いました。この何が写っているのか?について、考えたりしてみる時間がまず、展覧会のテーマになってくるのかもしれません。また、白鳥さんは写真を腹で撮ります。ウエストレベルのノーファインダーで、歩きながら。決して立ち止まらないんです。ここにもヒントがありました。さらに、腕を掴んで一緒に歩くとどうでしょう?呼吸が伝わってくる「リズム」の中で、ただ歩いている。それだけのことなのに、物凄いことをしていることに、はじめて気がつきました。ふと、何か聞いたことがある音楽を思い出しました。フィッシュマンズの「WALKING IN THE RHYTHM」という曲です。もしお時間ございましたら、携帯でこの曲を探してみてください。そして、このスライドショー作品とセットで鑑賞してもらえると、なんか気分が伝わるように思えます。白鳥さんは凄いです!この体験は、「モノをみる」ということが、眼球ではなく、脳でみていることがよくわかりました。

 

キュレーション:写真家・池田晶紀

 

白鳥建二写真展「リズム」
会期:2024年11月30日(土)〜2025年1月10日(金)
時間:13:00〜20:00
入場料:無料
レセプション:2024年12月20日(金)17:00〜19:00
年末年始の休廊日:2024年12月28日(土)、2024年12月31日(火)〜2025年1月3日(金)
※12月29日(日)は通常営業。12月30日(月)は19時まで。
会場:神田ポート(東京都千代田区神田錦町3-9 神田ポートビル1F)
ドキュメンタリー映像:菊池謙太郎
題字:大原大次郎
協力:岩中可南子
企画:池田晶紀
制作:株式会社ゆかい
URL:https://kandaport.jp/

 

【プロフィール】

写真:池ノ谷侑花

 

白鳥建二 / Kenji Shiratori
全盲の美術鑑賞者、写真家
生まれつき強度の弱視で、12歳のころには光がわかる程度になり、20代半ばで全盲になる。そのころから人と会話しながら美術鑑賞をする独自の活動を始める。以来20年以上、年に何十回も日本各地の美術館を訪れている。水戸芸術館現代美術センターをはじめ、いくつもの場所で講演やワークショップのナビゲーターを務めている。好きなものは音楽とお酒。写真家としての主な出展として、2021年はじまりの美術館(福島県)「(た)よりあい、(た)よりあう。」、2022年アトリエみつしま企画展「まなざす身体」、2023年さいたま国際芸術祭2023(メインヴィジュアルも担当)など。

 

注記
※神田ポートでは会期中に会場を撮影スタジオとして使用することがあるため、一時的にクローズさせていただくことがあります。ご了承ください。

〜近日中クローズ日程のお知らせ〜
12月7日(土)13:00〜14:00
12月8日(日)13:00〜18:00
12月13日(木)19:00〜20:00
12月16日(月)15:00〜18:00
12月17日(火)18:00〜20:00
12月18日(水)13:00〜17:00



2024年12月8日(日)に、ゆかいワークショップ「声に触れる」“星野概念のメンタルヘルススーパー銭湯 vol.8 ”を開催します。

初めての方も、これまでにご参加いただいた方も、またあらたな気づきや心の声に触れられる機会になれたらと思います。

みなさまお誘い合わせのうえ、ぜひご参加ください。

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星野概念

 

<ワークショップ風景>

tadalafil 20mg dosage「主催者からご挨拶。サウナについて、対話について、などのお話が少し」

is viagra prescription「最初に、その時の気持ちをカードに書いておく。サウナ後のワークショップで使われます」

「サウナを経て、畳が敷かれた部屋でワークショップ。流れを説明しています。ガッツポーズしているのではありません」

「2人組になって、はなす・きく、のワーク。最初は小さく」

「じっくりはなす、じっくりきく、というのは、やってみると新鮮で、意外と難しいかもしれません」

「徐々に対話を拡げていきます」

「みなで共有した場に、感想や思いを置いていきます。言葉のロウリュ」

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ゆかいワークショップ「声に触れる」
“星野概念のメンタルヘルススーパー銭湯 vol.8”

開催日:2024年12月8日(日)

定員: 女性 10名/男性 8名
※先着順/定員になり次第、受付終了
※女性OKEサウナ、男性IKEサウナとなります

料金:7,000円
※サウナ料金を含みます
※貸切サウナ2時間、ワークショップ2時間半

講師:星野概念(精神科医)
会場:サウナラボ神田/神田ポート(東京都千代田区神田錦町3-9 神田ポートビルB1F、1F)
URL:https://www.kandaport.jp

企画:株式会社ゆかい

【タイムテーブル】
12:30〜13:00 入場受付 ※13:00までには受付をお済ましください。
13:00〜15:00 サウナラボ神田のサウナ体験(貸切120分)※冒頭10分にサウナレクチャーあり 
15:00〜17:30 メンタルヘルスワークショップ ※途中、小休憩あり

【申込方法】Peatixイベントページよりお申し込みください。
https://koe-ni-fureru-08.peatix.com

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「声に触れる」

ゆかいワークショップ「触れる」シリーズでは、このたび「声に触れる」と題し、精神科医である星野概念さんをゲストに招き、
人のこころの声をテーマとしたプログラムで、サウナと組み合わせたあたらしい形態のワークショップを開催します。

ワークショップのタイトルは、星野概念の「メンタルヘルススーパー銭湯」です。

まだ、あまり知られていないかもしれませんが、サウナの本場フィンランドのかた田舎 にある精神科の病院で 、
オープンダイアローグという 対話をじっくり深めていく実践方法が発祥して、精神医療の世界を中心にじわじわと広がっているそうです。サウナと直接関係するか?はわかりませんが、どこか不思議な縁を感じています。

この治療法というべきか?概念そのものは、これからのこころの声を紐解くヒントになると考えている精神 医療関係者も多くみられます。中でも今回のゲスト、星野さんの考えるこれからの治療、あるいは対話のあり方として、病院という場から飛び出し、
開かれた場でこころの声を聞いていく仕組みをつくることを今後の活動方法の一つとして想定しているそうです。

神田ポートでも、同じようにサウナとの組み合わせで解決や回復へとこころが動く気づきを見出せる場づくりを実験的に出来るようなアイデアを持ち込み取り組んでいます。

ぜひあたらしい試みとしてのこの機会に、内的なこころの声と対話する時間の共有を、参加されるみなさまと一緒に体験していただければと思います。

神田ポートビル クリエイティブディレクター
池田晶紀

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「メンタルヘルススーパー銭湯」

サウナに触れている時、自分の中からいろいろな声が湧いてくるのを感じます。

「今日は何セットキメようかな」などの実務的な内容から、全くサウナと関連のない連想まで、その声は様々です。
このような自分の中で湧き続ける声は、人と話す時にも生じています。

それらの全てが、言葉になって外に出るわけではありません。なんだかもやもやと湧いてきて、言葉という形にすぐにはならずに漂っているだけのものも多いです。

忙しない日常の中だと、湧いていることに自分でも気づかずに消えていく声もたくさんあるでしょう。

でも、なかなか言葉にならない声の存在、とても気になります。

僕が興味のある対話の実践では、自分の中にどんな声が湧いているのか、普段よりもじっくり、ゆっくりと意識したり言葉にしてみることを目指します。

サウナで緩んだ心身から湧く声はどんな声なんだろうか。

自分の中の声に思いを馳せつつ、他の人が発する声を聴くと、さらにまた自分の中で新たな声が湧くのを感じることでしょう。静かに、無限で複雑。

僕が考える「メンタルヘルススーパー銭湯」には色々な形がありますが、サウナ後に対話的な取り組みをするのは初めてです。ロウリュをしたサウナストーンからくゆる湯気のように湧く声に、そっと触れてみるような体験はきっと、とても緩やかな新鮮さがあるような気がします。

精神科医 星野概念

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【講師プロフィール】
星野概念(ほしのがいねん)
精神科医 など。
精神科医として働くかたわら、執筆や音楽活動も行う。雑誌やWebでの連載のほか、寄稿も多数。音楽活動はさまざま。著書に、いとうせいこう氏との共著 『ラブという薬』(2018)、『自由というサプリ』(2019)(ともにリトル・モア)、単著『ないようである、かもしれない〜発酵ラブな精神科医の妄言』(2021)(ミシマ社)がある。